虫とお金のお話。
「クワガタを育ててみたいけど、どのくらいお金がかかるのだろうか?」
今回は、そんな疑問にお答えしたいと思います。
例えば、国産オオクワガタ1頭を育て上げるのにかかるコスト(種親の入手費用は除く)ですが、オスとメスで必要となる餌の量が異なりますので、分かりやすく試算するために、生まれてきた幼虫が、仮に オス:メス=50%:50%の比率とします。
前提として、必要な道具類は所有しているものとします。
それでは、20頭のオオクワガタ幼虫を、仮想で育ててみましょう。
菌糸ボトルは、既成ボトルではなく自詰めとします。
加えてなるべくコストは削減したいので、1本目は初二令幼虫で割り出したものを、すべて800㏄のボトルに入れることにしましょう。
3,500㏄の菌糸ブロックが、大体2.4㎏の重量とすると、
800㏄の空ボトルに550~600gで詰めれば、1ブロックから800㏄を約4本作ることができます。
菌糸ブロック1個の価格はメーカーによりピンキリですが、安いもので500円前後、高いものだと1,000円前後。
ここでは間を取って750円の菌糸ブロックを使うことにします。
20本のボトル作成に必要な、菌糸ブロックの数はおよそ5ブロックとなります。
750円×5ブロック=3,750円・・・①
続いて、2本目のボトル交換です。
雌雄比率を50%としていますので、オス用として1500㏄ボトル10本、メス用として800㏄ボトル10本が必要となります。
ボトル容量に対しての70%値を重量換算とします。
そうすると、3,500㏄ブロックから1,500㏄ボトル2本+800㏄ボトル0.5本が目安となります。
1,500㏄を10本作るのに、3,500㏄ブロックが5個、この時点で800㏄ボトルも2.5本出来上がっています。
残りの800㏄ボトルを作成するには、ブロックがあと2個必要です。
ここで必要となった菌糸ブロックは合計で7個となりました。
750円×7ブロック=5,250円・・・②
メスは2本返しにするので、ここで最終交換とします。
それでは、オスの3本目交換に参りましょう。
3本目も1,500㏄×10本が必要となります。
羽化ボトルについては、人それぞれ違いますが、やや緩めに詰める場合は4ブロックで10本作製出来ます。
750円×4ブロック=3,000円・・・③
ここまでが、餌(菌糸)のコストです。
これに、空のボトル代が加わります。
800㏄空クリアボトル 94円/本 ×30本=2,820円
1,500㏄空クリアボトル 160円/本 ×20本=3,200円
合計 2,820円+3,200円=6,020円・・・④
①+②+③+④=18,020円 +α
+αの部分は、消費税とネット購入した場合の送料などです。
20頭が無事にすべて羽化したとすると、1頭あたりの育成に掛かるコストは、、、
18,020円÷20頭=およそ 900円/頭 +α となります。
これは全頭平均値なので、雌雄別に計算をしてみると、
オス=約1,280円/1頭あたり
メス=約530円/1頭あたり
となりました。
これはあくまで簡易的な試算であり、使用する菌糸やボトル、詰め方や交換回数などによって、大きく変動しますので、あまり細かいことは言わないでくださいね~。
以上、ご参考までに。